「持ち株会」のリスク 

ドラマ「鬼嫁日記」での話です。
鬼嫁と旦那そろって旦那の会社の株を買ったのですが、その会社の株価が急騰する前に売ってしまい、最終的には損をするが家庭としては円満解決というエピソードでした。

鬼嫁日記では自社株の売買という話でしたが、サラリーマンの中には自社持ち株会を通じて自社株を持っている人も多くいると思います。
A社の場合、「一口につき20%の補助がついた上にドルコスト平均法で購入する」システムを取っておりました。株価がほとんど動かないと家庭すると、20%の利益を会社からもらう計算になります。この低金利の時代に恐ろしいことです。(つまり20%の利益で従業員の忠誠心を買うと言うことですね)
もちろん、世の中にはしがらみや同僚の視線で止むを得ず自社株を買わないといけない場合もあるでしょう。しかし、そうでなくて自由意志で何気なく持ち株会に加入する場合、本当に意味のあることか考えていない人が多い気がします。

危険物ゆうちゃんパパは、自社持ち株会への加入を2階建て買いのリスクと同じと考えています。2階建てとは、現物株と同じ銘柄を信用取引で買うことです。つまり、株価が上がれば2倍のレバレッジで儲かり、下がれば同じく2倍の大きさで損をする。
具体的に言えば、業績アップの時の持ち株会は利益ホクホクで良いのですが、業績下降中の時には給料は下がるし持ち株も下がる、ダブルパンチで家計を直撃するのです。踏み込んで言えば、このようなリスクは取るべきではないと思います。持ち株会のもう一つのリスク、換金の不便性がある以上、多少の奨励金で持ち株会に加入するメリットよりデメリットの方が大きいと言わざるをえません。
倒産した会社の持ち株会を考えてみてください。一夜で職を失い資産も失う、本当にダブルパンチです。(ある本によると、これを社畜と読んでいましたが、僕はそこまで書けません)

ちなみにA社は最高値3千数百円まで上がりましたが、ドルコスト平均法で2千円台で持っている人がたくさんでした。B社に吸収される前、その株価は900円程度だったと記憶しています。1,000株単位でしか口座に移せず換金が不便だったために相当多くの人が損を抱えたままです。吸収先のB社では20%の奨励金など無くなっています。

マンションという物件へのリスクに触発されて、別のリスクについて書いてみました。

企業の社会的責任のリスク 

TVで連日連夜、姉歯建築設計事務所による耐震強度偽装問題が報道されています。一市民の立場では、住民の皆さんの気持ちも分かり同情しているのですが、投資家としてのゆうちゃんパパは別の面でこの事件を見ているのです。

別の面とは、新たな投資リスクのことです。見苦しく芝居がかった会見をしたヒューザーからつながる木村建設が本日、破産手続きに入る方針を固めたとのこと。熊本県トップに位置するまでになりながら、風評により仕事が来なくなるからだそうです。また、帝国データバンクによると負債の見込みは138億円だそうです。
一方、ヒューザーと違い、シノケン<8908>は早期に全額補償を打ち出しました。こちらの住民の皆さんは多少なりとも安心しているでしょう。

シノケンこの2つの販売会社および木村建設の差は何でしょう?会見を見てお気づきの方もいらっしゃると思いますが、経営者の資質の差、堅実経営を基にした基礎体力の差に寄るところが大きいと思います。
シノケンは上場来株式市場でも人気が高く、大胆かつ慎重に成長してきました。そして、まさに先日、好調な中間決算の発表と通期の上方修正を発表したばかりだったのです。
直近では、55万円を超える高値を付けていたのにも関わらず、それが昨日に引き続き本日も5万円ストップ安の34万円。出来高もたったの39株です。明日には下方への値幅制限が2倍になり10万円となるでしょうから、最悪株価は24万円ストップ安。
これが一時的な売られすぎで反発するならいいのですが、ざくっと計算したところでは全額補償で今年度の利益が吹っ飛ぶ計算ですので、来年度も赤字なのでは24万円を下に抜けるかもしれません。いくら良い会社でも、根は深いと言わざるを得ません。

取りとめも無く書きましたが、言いたかったことはマンションを購入する際の自己責任として、大きな不祥事で販売会社が潰れるリスクを考えておかねばならなくなったということです。手にした広告や目の前の物件そのものだけでなく、企業の体力CSR(社会的責任)リスクとして認識しておくことが購入者に課せられることが明らかになりました。例え、姉歯さんが首をくくろうが、瑕疵(かし)担保を正当に追求してヒューザーをたたいても結局無いところから何も取れません。
また、投資家サイドも、マンション業界は何か起これば株価が半月で半値になるような危ういセクターであることを頭に入れる必要が出てきました。購入者の見えないところで不正が行われる、拭うことの出来ない不信感がついてしまったことは、業界にとって大きな痛手になるでしょう。

もちろん、これはマスコミ同様単なる結果論であって、後から解説を加えてるに過ぎません。住民の皆さんが安心できる結果になることを祈ってやみません。

たとえ可能性は低くても、倒産リスクは常に考える